アクリル板
アクリル板(シーウォール)
シーウォールとは
透明アクリル板を活用した水害対策製品です。2008年に神戸港で初めて設置されました。
防潮堤にシーウォールを取り付けることで「向こう側が見える」ようになります。
平成23年東日本大震災からの復興では防災面・景観面の問題を解決するため普及が進みました。
令和3年兵庫県芦屋市では高潮被害により最大規模のシーウォールが採用となり完成しました。
ガラスを凌ぐと言われる高い透明度を持つアクリルによって、防潮堤の向こうの景色をクリアに見せ、景観をつなぐことが可能です。そして非常時には海の様子や逃げ遅れた人の有無を伝えることが可能になります。
メリット
- 視認性
瞬時に判断できることで逃げ遅れを防ぐ
暗所や死角が減るため防犯性が向上する - 景観性
閉塞感や圧迫感を軽減し景観の繋がりを保つ
日常において〝やすらぎ″を得られる
デメリット
- 経済性
単価がコンクリートに比べて高額
シーウォール種類
アクリル板について
シーウォールのアクリル板は住友化学(住化アクリル販売)の品質の高いものを使用しています。
さらにアクリル板の板厚を増す加工は日プラ㈱の積層技術と研磨技術によるものです。
日プラの技術は世界屈指の高い技術力を持っており水族館用の実績を世界各国で多数持っております。
品質の低いアクリル板は耐候性・透過性・機械的物性の低下などが発生するリスクが高くなります。
透明度
- 一般的な光線透過率はアクリル93%、ガラス92%程度
耐候性・耐久性
- 屋外使用でもほとんど強度劣化しない
- 紫外線の影響を受けず退色(黄変)・劣化(脆化)しない
※ポリカの変色
コーキングについて
信越化学の特殊コーキング
シーウォール一方枠の連結で使用するコーキングは、水族館で多数の実績がある特殊コーキング材です。
アクリル水槽には、常時、巨大な水圧がかかっています(長期荷重)が、何十年も破断することなく、水密性を保つことができます。
実績から、耐候性や耐久性の高さが確認できます。
アクリル水槽には、常時、巨大な水圧がかかっています(長期荷重)が、何十年も破断することなく、水密性を保つことができます。
実績から、耐候性や耐久性の高さが確認できます。

様々な試験と専門機関の評価 NETISなど
アクリル板の水害対策技術は、新しい考え方で歴史も浅く、明確な設計基準がないため様々な試験を実施し性能を確認しています。
また、港湾の専門機関である一般財団法人沿岸技術研究センターが実施する民間技術確認審査でシーウォールをご評価いただきました。
水圧水密試験、耐衝撃性試験、熱膨張試験、載荷試験、破壊試験 など
耐衝撃性試験300kgの鉄球
載荷試験 油圧ジャッキ
評価証