1988年6月11日
ブロックの表面に自然石
1988年6月11日 山梨日日新聞
ブロックの表面に自然石 製造技術を商業化
富士特殊コンクリート
富士特殊コンクリート工業(富士吉田市上吉田3762−1、佐藤悦三社長)は道路、河川、宅地造成などに使用するコンクリートブロックの表面に、溶岩などの自然石をはめ込む製造技術を開発、五月から本格的な企業化に乗り出した。ブロック面に自然石を露出させることにより、周囲の自然景観とマッチし、自然保護や環境美化にも役立つ。新時代に向けた付加価値製品として注目を集めている。
技術開発にあたった佐藤俊明専務は「土木工事のコンクリートブロックは最近では表面に模様をつけ、自然石に似せているが、特有の白さは消えず、着色しても次第に色がさめてしまう。環境保全の意識が強まる中、究極は天然石で表面を覆うことにあると考えた」と動機を説明する。
スタートは富士山の溶岩を利用し、独自の技術で従来のブロックの表面にはめ込むことに成功した。耐久性にも優れ、自然環境に溶け込む上、天然溶岩のため、こけ類も発生するなどの利点が多く国立公園内の工事などに最適。