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1997年8月15日

環境共生型新社屋を披露


1997年8月15日 環境緑化新聞

日本ナチュロック 環境共生型新社屋を披露
新製品 ナチュロックビオボード発表も

 日本ナチュロック(株)(佐藤悦三社長)は、平成5年に山梨より東京に進出、港区北青山に東京本社をかまえ業務に取り組んできた。昨年12月、業務拡大に伴い手狭となった東京本社を北青山より赤坂に移したが、このほど改築工事も無事終了し7月24日、関係者に披露となった。

 新社屋は壁面に同社の新製品、生態系育成多孔質環境薄型軽量天然石複合コンクリートボード「ナチュロックビオボード」が取り付けられ、屋上には植栽がなされているという環境共生ビル。
関係者を前にあいさつに立った佐藤悦三社長は「自然や生態系の破壊に対する危機感が土木工法の流れを変えた。企業も真剣に環境問題に取り組む時代がやってきた。当社の基本理念は『自然のために何ができるか』である。今後も研究努力を続け環境にやさしい製品の開発に取り組んでいく」と決意をのべた。
つづいて佐藤俊明専務が新社屋に使われている新製品ナチュロックビオボードの特長をあげながら、製品説明を行った。同社では従来のコンクリート事業部とは別にボード事業部を新設し、ナチュロックビオボードの普及販売に力を入れていく。また、今後はパブリック分野のみでなく、この製品を使ったナチュロックビオガーデンやプランターの製作といった一般向けにも製品を開発していく予定。
このほか佐藤専務は、9月17日より3日間、千葉・幕張メッセで開催される第8回建築・都市総合技術展「BUFF’97」のシンボルゾーン約100坪に、ナチュロックビオボードを使ったビオ・ピラミッドを展示することを発表し注目を集めた。
なおと、東京本社・新社屋の住所は〒107港区赤坂7−6−43 電話:03−3589−3333。
日本ナチュロック(株)の新製品「ナチュロックビオボード」は生態系を保護する活動団体や地域固有の生態系を保護するために、住民、行政、企業が一体となって行うグラウンドワークの活動から生まれた。(株)日本セメントとの共同開発によるもので、護岸、ダム擁壁などのコンクリート構造物をそのまま生かし、生き物が生息するための環境を再生する。
コンクリート構造物を壊さないので全体の工事費が安く済む。軽量・薄型なので自由に切断ができ、現場加工が容易で、重機等も不要。施工中も周辺の自然や生態系を守りながら工事ができるなどの利点がある。
ボード表面の多孔質溶岩はコケ類や微小藻類などが付着しやすく、周囲の風土に溶け込み、自然な景観を生み出す。多孔質な素材が水中の酸素量を増加させ、水の浄化を促すほか、素材自体が保湿性、吸音性に優れており、植物、小動物に四季を通じて安定した生息空間を提供するなど、多様な特長を持つ。
今年4月には、両社が日本グラウンドワーク協会の活動に賛同し、地元ボランティアら50人と共に、静岡県三島市の「三島梅花藻の里」の保護、育成活動に参加。清流のシンボルである「ミシマバイカモ」の復活に協力した。

  用途は、河川の護岸、砂防・堰堤・ダム擁壁、道路のコンクリート壁面など土木関連のほか、建築物外壁面、屋根や屋上などの内外装の修景にも利用できる。