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1998年8月20日

天然の砂・石による表面 「溶岩をはめこみ、生物の生息空間を創出」


1998年8月20日 コンクリート工業新聞

天然の砂・石による表面
日本ナチュロック・生態系ブロック
見える部分にコンクリート使用せず

 日本ナチュロック(株)のナチュロックは、水辺に豊かな自然を育てるために開発された画期的な生態系ブロック。溶岩をはめこんだブロックで、施工後年数がたつとコケや草が生え、自然な状態に復す。景観保全、自然環境の保護の両面から高い評価を得ており、現在同社と技術提携を行っている会社は30社で、全国での実績は80万uを超えている。

 3大特長は次のとおり。
@ブロックの表面にコンクリートがまったく見えない(面部分が天然の砂と石で100%覆われている)
Aブロックの表面に生物の生息空間がある(面部分が天然の砂と石のため凸凹があり、植物、小動物の生息場所となり、また生物の生息のための隙間をあけることができる)
B日本の伝統的石積み工法(施工方法、歩掛りは従来の積みブロックと変わらず、また天然間知石の風格を持ち、日本の伝統的石積みが蘇るブロックである。製品のコンクリート強度、質量等はJIS規格同等の品質管理)

 現在、河川、渓流などの工事および改修については、むき出しのコンクリートは景観を損なう恐れがあるため敬遠する向きが建設省でも高まっており、従来のコンクリート一辺倒の河川行政は変わりつつある。そうした中、ナチュロックは、景観にもマッチし、なおかつ生物の生息空間を新たに現出することから、評価を一層高めている。

 ナチュロックビオボード  銅製品は、昨年日本ナチュロックと日本セメントが共同開発した、天然多孔質100%の新製品。既存のコンクリート構造物を壊さないため、全体の工事費が安く済む点が大きな特長となっている。
主な特徴は次のとおり。
@ コンクリート構造物を壊さない(コンクリート構造物を壊さないため、全体の工事費が安価に済む。軽量・薄型で、重機などを必要としないため施工中も周辺の自然や生態系を守りながら工事ができ、また自由に切断ができ、現場施工が容易)
A 生物の生息空間がある(多孔質溶岩にはコケ類や微小藻類などが付着しやすく、隙間の多い多孔質な素材が水中の酸素量を増加させ、水の浄化を促す。また素材自体が保湿性、吸音性に優れており、植物、小動物の四季を通じて安定した『暮らしの場』を提供)
B グラウンドワークより生まれたナチュロックボード(生態系を保護する活動団体や地域固有の生態系を保護するために、住民、行政、企業が一体となった活動団体の提案を受入れた画期的な商品)

写真注釈・ ・ 静岡県三島市源兵衛川 ・ 東京都小金井市野川 ・ ナチュロックビオボードは軽量、薄型 ・ 溶岩をはめ込む生物の生息空間を創出