HOME > プレスリリース > 新聞・雑誌 > 2008.11.25 積算資料2008年12月号

2008年11月25日

積算資料2008年12月号に日本ナチュロックの施工事例が掲載されました。





積算資料12月号より抜粋
注目の建設資材 首都高速道路 代々木パーキングエリア 溶岩緑化パネル

■ 溶岩パネルを用いた緑化パネルが首都高速に採用
昨今の環境意識の高まりをうけ、東京・首都高速4号線の代々木パーキングエリア(上り線)が2008年4月に首都高速道路で初の「エコ・パーキングエリア」としてオープンした。アスファルトの蓄熱を軽減する遮熱性舗装や、風力と太陽光を組み合わせた発電設備、節水に優れた便器などエコロジーをうたう様々な設備が導入されているが、その一つに「ビオボード」と呼ばれる、溶岩を用いた緑化パネルが採用されている。

■ 溶岩上に育成する森林がヒント
富士山の麓に広がる青木ヶ原樹海をはじめとして、火山国・日本の森林は溶岩の上に存在するものが多い。噴火の際流れ出た高温の岩石が冷えて固まることで出来た溶岩を拡大して観察してみるとポーラス(多孔質)構造になっている。その細かな穴が水を含み、そこに微生物や昆虫が住み着き、コケの胞子や植物の種が根付いていく。そうして長い年月が経過し、一見殺伐とした溶岩の大地の上に青木ヶ原樹海のような巨大な森林が育まれるのである。

これに着目した日本ナチュロック代表の佐藤俊明氏は、溶岩を薄くスライスしパネルに張り付けた軽量な壁面緑化パネルを開発・商品化した。コンクリートで護岸された河川の法面やビルの壁面などを解体することなくこのパネルで覆うことで、簡便に壁面緑化を進めることができる。

■ 溶岩上に育成する森林がヒント
このパネルの優れた点は、パネルに人工的に植物を植え付けなくとも文字通り自然にコケなどが発生し、虫が集まることでその地に適した生態系が生まれ、無機質な風景が緑の景観を回復していくこと。つまり、このパネルを用いて生物が生息しやすい空間を提供し、あとは自然に任せるという考え方である。機能面では溶岩のポーラス形状のおかげで保水性が高く、徐々に蒸発熱を奪うために周辺の気温を下げる効果があり、ヒートアイランド現象の軽減が期待できる。

施工する場所や条件に合わせて様々なタイプが用意されており、今回代々木パーキングエリアに採用されたのは、植栽ボックスを内蔵した「ビオボードBOX」。この商品は2008-2009 グッドデザイン賞を受賞した。