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2008年1月28日

ビオフィルム 日本ナチュロック


2008年1月28日 週刊ブロック通信

Pca最前線 河川環境製品特集
ビオフィルム 日本ナチュロック

 日本ナチュロック(東京都港区赤坂7−10−6、社長=佐藤俊明氏)では、コンクリート構造物などの表面をナチュロック溶岩パネル・ビオフィルム(商品名、以下ビオフィルム)で覆い、生態系の回復を図る「コンクリートリフォーム工法」による環境型公共工事を提唱している。その一環としてビオフィルムの全国的な普及を図るため、コンクリート製品企業を対象にしたビオフィルム販売店と商社などを対象にしたビオフィルム代理店の募集を開始した。

  1. 11万uの納入実績を誇るビオフィルム

 ビオフィルムは、他のナチュロック背品同様コンクリートパネルと溶岩を一体化させた製品だが、日本名ナチュロックが各コンクリート製品メーカー(=ビオフィルム販売店)の製品に合わせてビオフィルムの形状を加工して供給するオーダーメード方式を採用したのが最大の特長。製品は超軽量・超薄型で、これまでに11万uの納入実績を誇る。どんな形状の構造物にも貼ることができ、既存構造物を解体せずに施工可能なため、施工日削減・工期短縮を図ることができる。
コンクリート製品メーカーは、新たな設備投資の負担をすること無く、供給を受けたビオフィルムをそのままコンクリート・リフォームとして現場で施工したり、工場でナチュロック仕様製品製造用に使用することができる。販売店の契約締結に必要な最低ロットは100uからで、契約料・ロイヤリティなどの付帯費用は発生しない。募集は県単位で、販売店・販売代理店とも2〜3社程度を目途としている。

  1. ビオフィルムで全ての既存コンクリートブロック面が営業の対象に

ビオフィルムによるコンクリート・リフォームは、コンクリートの光反射や経年変化による汚れなどの弊害が目立ちやすい擁壁(L型・コンクリートブロック積み・現場打ち)・河川護岸・農業水路など全てのコンクリート面や鋼矢板護岸が対象。斜面や垂直面にも使用できる。
コンクリートは強度や耐久性・経済性に優れており、土木・建築構造物には不可欠の材料だが、自然界では無機質な表面が違和感を与え生態系の遮断要因になることも多い。一般的に行われている植栽型の緑化は表情が画一的になりやすく、景観を維持するためには施工後のメンテナンスも必要だ。また、コンクリートの表面デザインは着色や石肌模様を付ける程度にとどまっており、景観・環境・温暖化対策などのニーズに十分応えているとはいえなかった。
これに対してビオフィルムは、多孔質な天然溶岩の空隙が微生物の生育を助け、生態系の保護や環境浄化効果を生み出す。あくまでも植物の自然発生を基本コンセプトにしているので、四季の変化・日向と日陰・北斜面と南斜面など施工した場所の環境に応じて豊かな表情を見せながら自然生態系を回復していく。ビオフィルムを施工するとコケ類や根の浅い植物が適度に成長していくので、メンテナンスの手間がかからないのも大きなメリットだ。

●アルピニスト野口健氏も協賛
近年は環境保護意識の高まりから、市民団体を巻き込んだ環境型公共工事が拡がりを見せている。日本ナチュロックはこうした動きに先駆けて、これまで一貫してコンクリートの表面に溶岩パネルを貼る手法で自然環境に配慮する工法を提案してきた。
エヴェレストや富士山の清掃登山などを通じて積極的な環境保護活動を展開するアルピニストの野口健氏も、日経新聞のコラム「ガイア礼賛」の中で、「佐藤氏とともに溶岩パネルを広めたい」と語り、ビオフィルムの普及に向け協力していくことを明らかにしてた。
ビオフィルムは、土木と環境をリニューアルという発想で両立させた点で画期的な商品と言える。公共事業削減で低迷するコンクリート製品業界にとっても、ビオフィルムの導入により、環境を切り口にした新たな営業展開や企業イメージの向上など、様々な企業戦略を描くことが可能になる。同社ではビオフィルム販売店・代理店の全国ネットワーク構築を通じて、土木の環境リニューアル事業の定着を図りたい考えだ。

写真注釈:内山川(愛知県豊橋市)では、昨年12月、市民団体などの協力で140枚のビオフィルムをコンクリート護岸に貼り付けた。
写真注釈:ビオフィルムFYとパイプに貼り付けたビオフィルムFS。